概要・特徴
ゲーム開発会社が数十台規模のサーバを用いて仮想の世界を構築し、プレーヤーがサーバにアクセスしてキャラクターを作り、その世界の住人となる。この仮想の世界において、多数のプレーヤーが同時にロールプレイングゲームをプレイする。たくさんの数の見ず知らずの人と同じフィールドでゲームをプレイするため、必然的にプレーヤー間のコミュニケーションがゲームの重要な要素となる。
また、大多数のMMORPGにおいて仮想通貨による経済システムが構築されているのも大きな要素の一つである。
MMORPGにおいて最大の醍醐味は、個性豊かなプレーヤーとの相互作用的なロールプレイング、及びコミュニケーションにあり、様々なプレーヤーとともに仮想世界を楽しんでこそ、MMORPGの真の魅力を味わえるとも言えよう。
分類
グラフィック
MMORPGは、グラフィックの観点から「二次元(2D)」と「三次元(3D)」に大別できる。
他のゲームと同じように、2Dではレイヤーの貼り付けと透過処理によって、また3Dではポリゴン生成とマッピング、ライティング等により画面を作り出している。
初期のMMORPGは、標準的に遊べるパソコンのグラフィック機能のうち、3Dレンダリングエンジンが未発達であったこともあり、Ultima Online、Majestyなどに代表されるような2D形式、それも低解像度限定のものが主流だった。その後、CPU・グラフィック機能の進歩とともに、2Dと3Dを組み合わせたRagnarokOnline等が登場し、さらに完全な3DであるEverQuest、リネージュII、ファイナルファンタジーXIなどの3Dゲームが主流になってきている。
現在はほとんどのMMORPGが3Dとなっているが、2Dと3Dは一長一短であり、必ずしも3Dの方がゲームに適切かと言えばそうではない。3Dでは見た目が良い、ゲーム世界の拡張が比較的容易、などが挙げられるが、反面、人によっては車酔いのような症状を起こす場合もあるし、インターフェイスの作り込みが甘いと非常にプレイしにくいゲームとなってしまう事もある。2Dではそれらの事が起き難いが、3Dに比べると画面が見劣りする事が一番に挙げられる。ただし、見た目の判断は個人の主観によるところが大きく、2Dだからこそ人気を勝ち得ているものもある。
ゲームシステム
システムを理解する上で重要な概念は「レベル」「クラス」「スキル」「アイテム」などがあり、一般的なMMORPGは、キャラクターを育てる事に主眼を置いているといえる。シングルプレイの普通のRPGと違い、明確に「終わり」は定義されていない。レベルはキャラクターの発展度を示す数値、クラスはキャラクターの役職、スキルはキャラクターの能力、アイテムはキャラクターが得た所有物と解釈され、プレイヤーが作成したキャラクターは、一定の作業によってレベルが上昇し、スキルを獲得し、クラスに分類され、アイテムを得られる。これらの概念はどのMMORPGにも存在するものではなく、スキルを持たない場合や、クラスが存在しない場合などもあるが、それに準じた別の要素を持つものが多い。
一定の作業と述べたが、これは作業をした回数である事が多く、作業の完成度は問われない場合が多い。そのため多くの人はこれを「ライン工」などと呼ぶ。
簡単に言えば、ライン工をする事によってキャラクターの持つ各種数値を上げることが、どのMMORPGにも共通した概念である。現実社会で一番良く似たものは学校教育システムであり、本来MMORPGは学校システムを真似たものであるとも言える。
各国の現状と主要作品
欧米地域
欧米の中でも特にアメリカはMMORPGの発祥の地であり、Diablo(MORPG)、Ultima Online、EverQuest、Dark Age of Camelotなど、MMORPGを代表する作品を数多く世に出してきた。現在は開発費の膨大化が顕著で、Ultima Online II、Ultima X: Odysseyの開発中止などが話題に上る一方、EverQuest II、World of Warcraftの堅調な人気上昇など、様々な動きがある。
アジア地域
現在はアジアの中でもいち早くブロードバンド化が進んだ韓国において様々なタイプのMMORPGが精力的に発表されている。主なものにリネージュ、リネージュII、ラグナロクオンライン、最近ではマビノギが日本では人気か。
日本でもMMORPGの発表が続いており、ファンタシースター・オンライン(MORPG)、ファイナルファンタジーXI、信長の野望Online、モンスターハンター(MORPG)などが代表格。最近ではUniversalCenturyなどの宇宙を舞台にしたタイトルなども登場している。
主要なタイトルについては「MMORPGを含むキーワード」を参照のこと。
課題
RMT(リアル・マネー・トレーディング)
膨大な数のプレーヤーによって行われる仮想的な経済活動、及び仮想通貨の流通の結果、仮想通貨を現実の通貨で取引するRMT(リアル・マネー・トレーディング)が半ば公然と行われるまでに至っている。RMTという行為自体については賛否が別れ、ゲームタイトルによってはRMTを公式に認めているものもあるが、現状では大多数のタイトルにおいてRMTを禁じている。
RMTの発生する原因は、ゲーム世界観の作りこみが金銭本位になっている場合が多く、ゲームにのめり込めないためにゲーム世界のお金は多く持たないが、現実のお金を多く持つ社会人プレイヤーと、逆の立場のプレイヤーとでゲーム内の金銭感覚に不公平さが生まれる事があり、これがほとんどの原因といえる。
昨今ではプレーヤーの主要国・地域との経済格差を利用し、物価の低い国からのいわゆる「出稼ぎ」が行われているとされる現象も数多くのタイトルで発生しており、娯楽として楽しんでいるプレーヤーとのトラブルが絶えない。こういった「出稼ぎ」問題も含め、RMTへの対応状況いかんによってはゲームバランスに多大な影響を与える可能性も考えられる。昨今におけるMMORPGに対する大きな課題であると言えよう。(はてなキーワード「RMT」の項目も参照のこと)